【厳しい現実】トリニティスタディの平均値・問題点を考察【資産運用】

トリニティスタディ 資産運用
電池くん
電池くん

今回はトリニティスタディの平均値、問題点について考えてみるで。

 トリニティスタディについて詳しく知りたい。

 そんな人のための記事です。

この記事を読めばわかること

・トリニティスタディ・4パーセントルールの現実が分かります

・トリニティスタディの中央値と平均値の乖離が分かります。

・トリニティスタディの問題点がわかります。

・30代で資産3000万円以上ある電池くんの4パーセントルールについての考えが分かります。

電池くんのスペック

・30代独身ひとり暮らし

・中小企業の会社員

・資産は3,400万円以上

・月の生活費は13万~14万円、日々の生活は倹約がモットー

・年間の貯蓄率は約70パーセント

トリニティスタディ・4パーセントルールとは

 トリニティスタディとは、アメリカのトリニティ大学の研究者が資産の取り崩しについて、取り崩す金額と期間について研究したもの。

 その中で言われているのが、資産を1年間定額4パーセントで取り崩すと非常に高い確率で30年後も資産が残っているという4パーセントルールである。

トリニティスタディの値は中央値

出典 セミリタイヤドットコム

 ポイントとしては、この表の数字は中央値なのである。

中央値と平均値は違いますよね。中央値ではいい結果が出ていますけど、平均値はどうなんですか?

 中央値では株式50パーセント・債券50パーセントで保有していれば4パーセントルールで取り崩しても30年後には資産が2.97倍になっているが、平均はどうなのだろうか。

 ということで、平均値について考えてみて検討してみる。

株式50パーセント・債券50パーセントの場合

 株式50パーセン・債券50パーセントで資産を1億円保有して4パーセントずつ取り崩した場合を考えてみる。

考察する条件

・株式の利回りは毎年固定で年7.5パーセントとする。(上記の表から推定値として仮定)

・債券の利回りは毎年固定で年2パーセントとする(上記の表から推定値として仮定)

・取り崩し額は年間400万円。

・インフレ、手数料は考慮しない

結果

 

 電池くんが簡単なエクセルシートを作成して計算したところ、株式50パーセント・債券50パーセントだと、平均利回りは4.75パーセント。

 緩やかに資産増加をしていくが、資産が2.97倍になるには程遠い1.3倍という結果になった。

 さらに、ここに税金を考慮しなくてはならない。税引後、年間4.75パーセントの利回りを得ようと考えるなら、税引前で6パーセント近い利回りが必要である。

電池くん
電池くん

感覚的に言っても4パーセントずつ取り崩しても資産が2.97倍になるとは考えにくい。

資産増加には利回りよりもインフレが影響を与えている部分が大きいのではないかと感じるで。

日本はインフレではあるけど、めっちゃ緩やかやから、爆発的な資産増加は起こりにくいとわしは考えるで。

でも、緩やかに増えるということは、FIREはできるやろうな。

中央値の利回りはどのくらい

 では、中央値(4パーセントずつ取り崩して30年後に資産が2.97倍)にするには、株式の利回りはどの程度必要なのだろうか。

株式の利回りを考察する条件

・債券の利回りは毎年固定で年2パーセントとする(債券は長期的に利回りが安定していると仮定)

・取り崩し額は年間400万円。

・インフレ、手数料は考慮しない

 

 トリニティスタディの中央値にするには、30年間の株式の平均利回りは11.1パーセント必要という結果になった。

 これはかなり無理のある利回りではないだろうか。短期間(1年~5年)ならば可能かもしれないが、30年という長期間で株式の利回りを年間11.1パーセントにすることができるのだろうか。

 これは、インフレの力がないとかなり難しい数字である。

 株式の利回り年間11.1パーセントにしなくても、平均利回りを年間6.55パーセントにすればトリニティスタディの中央値にすることはできるが、この計算は税金を考慮していない。

 課税されることを考えると、年間6.55パーセントを手取りで得ようと考えると、年間8パーセント以上の利回りが必要である。

 これは、非常に厳しい数字ではないだろうか。

電池くん
電池くん

これは非常に厳しい結果となったで。トリニティスタディの中央値にするには税引前で8パーセントの利回りを確保せなあかん。

債権の割合が50パーセントで8パーセントの利回りは今の環境では無理があると感じるで。

4パーセントルールの問題点

 4パーセントルールをFIREの指標にしている人もいるだろうが、実際に運用するには問題点がある。

 8パーセントの利回りというのはかなり厳しい数字である。

 電池くんの考える4パーセントルールでFIREするには3つの問題点ある。

 

4パーセントルールの問題点

・株式50パーセント・債券50パーセントの資産保有は現実的ではない

・インフレーションを考慮する必要がある

・早い段階で暴落がきたら積んでしまう

株式50パーセント・債券50パーセントの資産保有は現実的ではない

 4パーセントルールの問題点1つ目は「株式50パーセント・債券50パーセントの資産保有は現実的ではない」ということである。

でも、トリニティスタディでは最適な資産保有率とされているんでしょう?

それに従うのがいいのなら、その比率にするわよ。

 確かに、気を付けていれば株式50パーセント・債券50パーセントの資産保有に近づけることはできるかもしれない。

 しかし、全資産を株式50パーセント・債券50パーセントにすることは現実的ではないだろう。

 一般的に考えて、「現金・預金」は絶対に必要である。現金・預金が全くない状態でFIREすることはできないだろう。

 人によってFIREする理由は様々だろう。早くFIREしたい人は資産状況と年齢などを考慮して踏み切る必要がある。

電池くん
電池くん

FIREするには資産は多い方がいい。

でも、資産を増やすためには時間をかけて働く必要がある。

働く時間を少なくすれば、FIREは早くできるけど資産は少なくなるし、リスクも高まる。

その働く時間と資産状況、リスクを考えて人それぞれFIREに踏み切る必要がある。

FIREするには「現金・預金」は多いに越したことはないだろう。

 資産の内、現金・預金が300万円と1000万円ではFIRE後に急な出費が必要になった時、どちらがリスクが少ないかは言うまでもないだろう。

 4パーセントルールでは株式50パーセント・債券50パーセントとなっており、「現金・預金」が含まれていない。

 これは非常に危険である。

 非常に少なく見積もっても「現金・預金」は生活費の3年分は必要だろう。

 

生活防衛期は1年分ぐらいでいいんじゃないの?

 確かに社会人なら生活防衛費は1年分あれば十分だろう。

 しかし、FIREするということは社会人よりもリスクが上がると考えている。

 そうならば、生活防衛費は社会人よりも厚めに持つ必要がある。そう考えると3年分は必要だろう。

 年間160万円で生活する電池くんのような倹約家計なら500万円、配偶者や子どもがいて平均的な支出うの家庭ならば1,000万円は「現金・預金」を保有する必要があるだろう。

 そう考えると、株式50パーセント・債券50パーセントという資産構成比率はFIREに全く適していないだろう。

 現金・預金は構成比率を考えるよりも定額〇〇万円といった形で家族構成や自分の属性に合った額を保有する必要がある。

FIREするための資産配分

・株式50パーセント・債券50パーセントは現実的ではない

・株式・債券のほかに現金・預金を持つ必要がある。

・現金・預金は資産に対するパーセンテージではなく、家族構成や属性にあった定額を持つことが 必要である。

電池くん
電池くん

現金の保有額を決めたら、おのずと株式と債券の保有パーセンテージも決まるやろうし、FIREするのにいくら必要なんかも決まってくる。

わしの感覚やと最低でも500万円は現金を持っておきたいで。

そう考えると、5,000万円ほどで完全にFIREするのはリスクが高いと考えざるをえない。

サイドFIREやったら属性によっては可能やろうけど・・・

インフレーションを考慮する必要がある

 4パーセントルールの問題点2つ目は「インフレーションを考慮する必要がある」ということである。

出典 世界経済のネタ
出典 世界経済のネタ帳

 日本ほどインフレの進んでいない国も珍しいだろう。

 電池くんの感覚的にいっても、20年前と物価を比較してみても、緩やかに上昇はしているだろうが、ものすごい変化はないように感じる。

 4パーセントルールを基準にFIREするに当たって避けては通れないのがインフレである。

でも、日本はほとんどインフレしてないんでしょ?

だったら考慮する必要はないんじゃないの?

 確かに、今のところ日本でインフレを考える必要はあまりない。

 しかし、トリニティスタディの研究結果にはかなりインフレが関わっているだろう。

 

出典 セミリタイヤドットコム

「株式50パーセント・債券50パーセントを保有して定額4パーセントで取り崩していくと30年後には資産が約3倍になっている」のがトリニティスタディの研究結果。

 しかし、現実的な感覚から言って考えにくい数字である。

 ここには、インフレの影響が多大に含まれているだろう。

電池くん
電池くん

トリニティスタディを考えるにはインフレを考慮して表を見る必要があるということや。

出典 世界経済のネタ帳
出典 世界経済のネタ帳

 トリニティスタディの元になっているアメリカ経済は平均して年間2~3パーセントほどでインフレが進んでいる。

 仮にインフレ率3パーセントで考えてみると、30年後に資産は2.5倍になる。(103の30乗)

 そう考えると、インフレの効果は非常に影響している。

出典 世界経済のネタ帳
出典 世界経済のネタ帳

日本、アメリカのインフレ状況を比較してもアメリカの方がインフレ率はかなり高い。

 年2~3パーセントでインフレが進んでいるアメリカの研究結果をインフレがほとんど進んでいない日本でそのまま置き換えて考えることはできないだろう。

 日本のインフレ率が30年平均で0.8パーセントだとすると、資産は30年で1.28倍にしかならない。(1.008の30乗)

 インフレが進んでいるアメリカの2.5倍とは大きな開きがある。そこを考慮する必要があるのである。

check!

・トリニティスタディの資産増減表はあくまでもアメリカベース

・アメリカは年2~3パーセントでインフレが進んでいる。

・年2~3パーセントでインフレが進むと30年で資産は2.5倍になる。

・日本は年0.8パーセントほどでインフレが進んでいる。

・年0.8パーセントでインフレが進むと30年で資産は1.28倍にしかならない。

電池くん
電池くん

この辺りを考慮しつつトリニティスタディを考えなあかん。

普通に考えると、資産を4パーセントずつ取り崩して30年後に資産が2.97倍になるのはありえへん。

このありえへん感覚はインフレが進んでいない日本人やから思うことなんやろうな。

早い段階で暴落が起きたら積んでしまう

  4パーセントルールの問題3点つ目は「早い段階で暴落が起きたら積んでしまう」ということである。

 4パーセントルールは定額4パーセントで取り崩していくことが前提条件である。

 だから、FIREに適していると考えられているのである。

 定率4パーセントだと、増減した資産状況によって日々の生活の質を年ごとによって変える必要があるが、定額4パーセントだと毎年同じ額だけ使えるので安定した生活を送ることができる。

 

定額4パーセント

・FIREした時の資産が1億円なら、毎年使うのは400万円。

・資産が2億円になっても5,000万円になっても400万円という金額は変わらない。

定率4パーセント

・FIREした時の資産が1億円なら、その年に使うのは400万円。

・翌年資産が2億円になったら800万円使えるが、5,000万円になったら200万円しか使えない。

毎年生活水準が変わるのはしんどいわ。

暮らし向きを変えないのがいいから、定額4パーセントの方がいいわね。

 しかし、定額4パーセントだと早い段階で株式の大暴落がきて資産が大きく減少してしまうと取り換えしがつかないのである。

 ここで、資産1億円でFIREして毎年の資産増加が株式と債券合計して4パーセント、毎年の引き出し額を定額の400万円として考えてみる。

条件

・資産1億円でFIRE

・株式と債券で年利4パーセントで運用

・取り崩し額は定額4パーセントの400万円

・細かい計算は省略しており、概算で計算

・30年後の資産状況を考えてみる

 資産増減が一定であれば、資産の動きは非常に緩やかである。

資産増減が毎年一定の場合

 毎年、定率で複利の効果が働いているから、資産減少は非常に緩やかで、400万円ずつ取り崩しても30年後には8,800万円が残っている。

電池くん
電池くん

利回りを上げれば資産は減少せずに増加していくやろう。

そうすれば、右肩上がりのグラフになるで。

資産増減が一定でない場合(早い段階で暴落が起きた場合)

 結果は30年後には総資産は-600万円になっている。

 当然だが、30年の平均利回りは4パーセントである。

 複利の効果はその年の総資産に影響するので、資産が大きく減ると翌年の複利の効果は減少してしまうのである。

 今回の例だと、2年目の資産が65パーセントに減少している。

 そこから定額400万円を取り崩していくと、総資産が加速度的に目減りしていくのである。

 このように最初に躓いてしまうと、4パーセントルールはあっけなく崩壊してしまう可能性があるのである。

 そして、資産増減は株式の割合が高くなればなるほど大きくなる。

 全資産の内、株式20パーセント・債券80パーセントよりも株式50パーセント・債券50パーセントの方が資産の動きは大きくなる。

結果

・30年で同じ利回りでも、早い段階で暴落があると定額で取り崩していては資産がマイナスになる可能性がある。

電池くん
電池くん

株式やと1年で資産が65パーセントになることは十分考えられるで。

そうなってしまうとあっけなく崩壊する可能性があるのが4パーセントルール。

まとめ

 トリニティスタディ・4パーセントルールについて中央値と平均値について比較をしてみた。

 株式50パーセント・債券50パーセントで保有して毎年4パーセントずつ取り崩した場合、トリニティスタディの中央値では資産が2.97倍になっている。

 同様の条件で運用した場合の平均では資産が1.3倍になるという結果になった。

 株式50パーセント・債券50パーセント・年間4パーセントずつ取り崩すトリニティスタディどおりの中央値にするには、税引後の利回りで6.55パーセントが必要という結果になった。

 債券を年間利回り2パーセントとすると、株式の年間利回りは11.1パーセント必要という結果である。

 税引後にこの利回りが必要ということを、30年後に資産が2.97倍になるという中央値は現実的ではないように思う。

4パーセントルールの問題点

・株式50パーセント・債券50パーセントの資産保有は現実的ではない

・インフレーションを考慮する必要がある

・早い段階で暴落がきたら積んでしまう

 1つ目は「株式50パーセント・債券50パーセントの資産保有は現実的ではない」ということ。

 FIREするには現金・預金を必ず持つ必要がある。

 持っておく現金・預金は家族構成や属性によって異なるが、普通に考えて年間支出の3倍は持っておく必要があるだろう。

 2つ目は「インフレーションを考慮する必要がある」ということ。

 トリニティスタディの表を見るにはインフレを考慮してみる必要がある。

 トリニティスタディの研究結果では、「株式50パーセント・債券50パーセントで資産を保有して定額4パーセントで取り崩していくと30年後に資産は2.97倍になっている」がインフレ率はアメリカと日本では異なっている。

 インフレを考慮するとアメリカは30年で資産が2.5倍になるが、日本では1.28倍にしかならない。

 3つ目は「早い段階で暴落がきたら積んでしまう」ということ。

 複利の効果は総資産の影響する。

 FIREして早い段階で暴落が起きて大きく資産が目減りすると、複利の効果が少なくなってしまうのである。

 30年の平均利回りが同じでも、早い段階で暴落が起きて資産を大きく減らしてしまうと、平均利回りが同じでも取り返しがつかないのである。

 暴落の影響は株式などのリスク資産が多ければ多いほど受けやすい。

 そして、暴落はいつ起きるか予想することが不可能である。

 以上の点が電池くんの考えるトリニティスタディ・4パーセントルールの問題点である

電池くん
電池くん

わしの検討結果が必ずしも正しいものであるとは限らない。でも、トリニティスタディについては、中央値と平均値にはかなり乖離があることは間違いがないやろう。

大事なのは「自分にとって都合のいい数字ことだけを信じない」ことや。

自分にとって都合のいいものやと思っても、それを鵜吞みにせず、自分自身で考えて自分の状況に当てはめて考えてみる。

それが生きていく上で大事なことや。それをしっかりと出来た人がFIREして30年後も楽しく生活することができるんやろう。

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